~ゆるりと子育て情報⑬~

~ゆるりと子育て情報⑬~

残暑や急な気候変動も災害級の不安が否めないところではありますが、虫の音、風など五感を研ぎ澄ませながら秋へ移り変わる恵みを豊かに感謝していきたいと思います。

夏休み明けは背丈も伸び、また、普段経験できないような経験も蓄え、確実に子どもたちの成長を感じさせてもらえる時でもあります。

一方でお休み期間中には、ゲームやYouTubeに悩まされた方もいらしゃったのではないでしょうか。

中日新聞に『スマホが招く「負の循環」』〈依存防止学会代表 磯村毅さんに聞く〉の記事が掲載(2024.8.13)されていました。一部抜粋して紹介させていただきます。

 

―スマホやゲームをし続けると、脳にどんな変化が起きるのですか。―

  • ゲームやSNS以外の刺激ではドーパミンがなかなか出ない脳に変化していきます。他のことをしようと思っても集中しにくくなるのです。
  • 脳の前頭前野に血液が十分流れず、その働きが弱くなります。前頭前野は感情をコントロールする働きをしているので、キレやすくなり、我慢する力が弱くなると考えられています。さらに進むと、不登校や暴力、昼夜逆転などの問題が起きることが多くなります。依存症の状態です。同じことを繰り返す「止まらない回路」ができてしまっています。

―依存症になると、やめにくくなるのですか。―

はい。例えば、たばこ。「もう吸わない」と決心して何年も禁煙しても、1本でも吸うと元の状態に戻ってしまう。子どもがスマホやゲームに依存している場合、大人の依存症より回復しにくいと言われている。子どもの脳は前頭前野が発達途上で、欲求を止める力がもともと弱いと考えられているからです。

―治るのでしょうか。―

 ゲームやスマホをしながらでは厳しい。時間制限などの約束が守れなくなった場合は特に厳しいです。前頭前野が弱っているからです。しかし、ゲームやSNSのアプリの削除や、スマホの使用をやめると回復してきます。3週間くらいかかることが普通です。

 

と、ありました。子どもたち一人の力では到底難しい問題ですが、乳幼児期は特に大人と一緒に何かに取り組む時間をつくることで改善されることと思います。一緒に時間を決めてYouTubeを見る、ご飯の支度をする、膝に入れて絵本を読む等、一日の中で少しでも子どもと一緒に過ごす時間を大切にしていただけたら、健全にコントロールできる力が構築されていくことでしょう。不安をお持ちの方は一人で悩まれず、ぜひ共に分かち合い、一緒に解決の道を探っていきましょう。